2014年10月6日月曜日

まだ手書きで消耗してるの?年末調整用書類はフォーム付PDFで。



※ 2017/10/28 追記
平成29年分年末調整の書類はこちらから → 『Blog the Minor: 手書きなんてイヤだねっていう人のために、年末調整書類PDFに入力フォームつけておきました』


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 はいはいはい、年末調整、年末調整。

 毎度おなじみの書類が国税庁サイトに早々にアップされていたようなので、今年ももちろんフォーム付PDF化。一昨年昨年に続いてもう3年目。そろそろ国税庁から「このPDF使わせて下さい」って言ってくるんじゃないかなんて噂も俺の中で広まりつつあり、さすがにもう手書きしてる人は少数派に…えっ、まだ手書き!? (´゚艸゚)∴ブッ
 
 
 とりあえず今回も特に様式の変更がなくてホッとした。昨年のファイルからフォーム設定をコピペして完了・・・といかないところがもどかしい。なんでフォームの順序が変わっちゃうんだろ。これを並び替えてチェックするのがちょっと面倒だけど、まぁなんとか完了。
 本当はもう少し調整したい箇所もあるけど、さらに順序がグチャグチャになって面倒だし、前年とのデータのやり取りなどを考えるとあまりいじれず。様式自体が変わったらフォームの設計も全面的に見直すってことで。
 
 ファイルは以下から。例によって使用する場合には自己責任ってやつで。(何か不具合などがあればコメント頂ければ対応致します…出来る限り…。)
 
 → 「H27年分給与所得者の扶養控除等申告書 R1.pdf」
   (国税庁サイトの元ファイルはこちら。)
   「H27年分給与所得者の扶養控除等申告書 R2.pdf」
   (※ 2014/11/17 追記
    配偶者有無や生年月日の元号フォームの選択肢に
    「ブランク」を追加。デフォルトの選択も従来は
    「無」「昭和」だったのを「ブランク」に。)
 
 → 「H26年分給与所得者の保険料控除申告書等 R1.pdf」
   (国税庁サイトの元ファイルはこちら。)
   「H26年分給与所得者の保険料控除申告書等 R2.pdf」
   (※ 2014/11/05 追記
    保険料の新・旧や地震・旧長期を選択するフォームの選択肢に
    「ブランク」を追加)
   「H26年分給与所得者の保険料控除申告書等 R3.pdf」
   (※ 2014/11/13 追記
    保険会社等の名称が長い場合でも折り返して全て表示される
    よう「保険会社等の名称」の欄を修正)
   「H26年分給与所得者の保険料控除申告書等 R4.pdf」
   (※ 2014/11/16 追記
    「保険等の種類」欄や氏名を記載する欄などいくつかの欄も
    文字サイズを自動にし、折り返して全て表示されるよう修正)
   「H26年分給与所得者の保険料控除申告書等 R5.pdf」
   (※ 2015/10/21 追記
    フォームフィールドの計算順序がズレており、年金保険料で
    新制度による保険料を入力した場合に控除額が正しく計算
    されない場合があったようなので修正…いまさらですが…。)
   「H26年分給与所得者の保険料控除申告書等 R6.pdf」
   (※ 2015/10/28 追記
    地震保険料控除欄において、長期損害保険料がある場合に
    控除額が正しく計算されない場合があったようなので修正)
 
 
 今回少しだけ変更したのは、数字(金額等)のみを入れるフォームのフォント設定。これらのフォームでは日本語変換が不要にもかかわらず他のフォームと同様に日本語IMEがデフォルトでオンになるフォントを使用していたので今回変更。そのくらいかな。
 
 
 そうそう、個人的には以下の問題を解決したいんだけど、どなたか情報お持ちであれば教えて頂けたらな~と。これが可能になれば今回の書類なんかももう少しスッキリ整理できそうなんだけど。
 


 年末調整に関するデータをこのフォーム付PDFに入力してもらう形で社員から回収、それを元に一気にCSVデータに変換し、ちょっと加工して給与計算ソフトに流し込む、とか。
 あるいは、フォーム付PDFに入力してもらうのではなく、Excelとかで入力(入力項目はしっかり固定して)してもらってCSVデータにしたものを、このフォーム付PDFに流し込んで大量の扶養控除等申告書や保険料控除等申告書を一気に作成する、とか。
 元々は単に手書きをしたくない(してほしくない)のでこのフォーム付PDFを作ったんだけど、上記のような使い方も可能。ただ、幸か不幸かそこまでするほどの年調案件がなくて実際に使ったことはないんだけど。軽い実験レベルでは成功してるけど実際に使うとなるといろいろ調整が必要な気はする…のであまり気が進まない。
 
 
 
 以上、今年も手書きしねぇってことで。(□...□)
 
 
P.S
 前にも書いたけど、電子印鑑じゃ…ダメ…かね?……





2014年9月6日土曜日

俺のスマートウォッチ、進化中・・・



 Apple社は2014年9月9日(日本時間9月10日)に新製品の発表会を行う予定だそうで、そこで皆さんお待ちかねの新型iPhoneのほか、ついに「iWatch」と呼ばれるスマートウォッチ的デバイスも発表されるとの噂があるとかないとか。
 
 その影響もあるのかどうか、Android陣のスマートウォッチ攻勢もこのところ勢いを増していて、各社から様々な製品が発表されているとかいないとか。
 
 NFCを搭載するとかしないとか、SIMを入れて単体で通信通話可能になるとかならないとか、文字盤が丸型になるとかどうとか、なんかもう最近スマートウォッチの情報が多すぎてお腹いっぱい。その割にどの機能も心惹かれるものがなく、「俺のスマートウォッチ」で充分なんじゃないか、そんな思いがますます強くなっている。
 
 で、その俺のスマートウォッチ、前回の「スマートフォンをただ手首につけただけ」の状態から少し進化した。それが、冒頭画像にもあるように、マイク&スイッチ付きのイヤホンを接続した点。イヤホン部分(耳に入れる部分)は不要なのでハサミでカットしている。このへんのチープさ加減がまたイイ。
 
 最初はネタのつもりだった「俺のスマートウォッチ」を本気で使ってみようと思ったのは、このスイッチに様々な動作を割り当てることが出来ると知ったから。このスイッチ部分を人差し指に装着することでこれがまた絶妙な押しやすさ。手に何かモノを持っていたり、子供と手を繋いでいたり、あるいはキーボードを叩きながらでも押すことが出来るので、スマートフォンの利用シーンが広がるのではないか、と。

 イヤホンスイッチに動作を割り当てるのに使用したのは「Headset Button Controller」というアプリ。有料アプリだけどトライアル版もある。他にも似たようなアプリはあるかも。
 「俺のスマートウォッチ」として手首につけるかどうかは別にしても、特に普段イヤホンを繋げて使ってる人にはこのアプリは便利だと思う。
 
 どのアクションにどの動作を割り当てるか、選択肢がかなり多いので試行錯誤の日々。とりあえず「現在時刻読み上げ」機能は地味に便利で、手や目が離せない状況では役に立つ。例えば、約束の時間に遅れ気味で全力で走ったりチャリかっ飛ばしてる時とか…。
 「Tasker」というアプリを使いこなせればさらに色んなことが出来そうなんだけど、そこまでの力量がなく実にもどかしい。
 
 ちなみに「俺のスマートウォッチ」的な使い方だと、イヤホンジャックにプラグを挿すけどイヤホン部分は使用してないので、そのままだと何も音が聞こえない。が、同アプリの設定で「Pressy mode」というのがあり、こちらにチェックを入れるとイヤホンをしなくても音が聞こえるようになる。自分の場合は外出時は別にワイヤレスヘッドセットをつけてるのでそちらから聞くようにするけど。
 
 一応動画も貼っておく。今回は最後にたった一言だけど自分の声をぶっ込んでみた。なんでこの言葉をチョイスしたのかは不明。もうちょっと気の利いた言葉がなかったのかと反省しているところ。(1分27秒)
 
 
 
 とりあえず今回はここまで。
 

 「俺のスマートウォッチ」…まだまだ続く……ぜ…。


 (□...□)
 
 



2014年8月25日月曜日

俺のスマートウォッチ



 スマートウォッチっていうの?・・・流行っているとかいないとか。
 
 自分としてはイマイチ魅力を感じないというか、まだまだ出来ることが限られていて、デザインもこなれてない雰囲気が。もちろん相変わらずのマネー的な問題もあってなかなか手が出ないところ。
 
 かといって、このブームを黙って見てるわけにもいかず、「俺のスマートウォッチ」を自作してみた。
 

 使わなくなったスマートフォンがあるし、これを腕に取り付けちゃったほうがいま流行りのスマートウォッチより高機能なんじゃね?という極めて単純な発想。
 スマートフォンを腕(手首)に取り付けるという、誰もが思い付きつつも「まぁ・・・これは・・・ないよね・・・( ´,_ゝ`)プッ」ということで本気で考えなかったところを、敢えて攻めてみた。それが俺。(□...□)
 
 邪魔? 大き過ぎ?? つーかダサい???・・・・
 
 ではここで、いま息子が熱中している最新の戦隊ヒーロー「烈車戦隊 トッキュウジャー」を見てみましょう。
 
 
 
 どうですか、腕につけてるでしょう、大きくてダサいやつ(トッキュウチェンジャー)を。
 これに比べれば「俺のスマートウォッチ」なんて・・・
 
 イケる、これならイケる!!
 
 そんなわけで実際に腕に取り付けてみたら思いのほか邪魔にも感じず、わりと便利に使えそうな予感が。ちょっと本気で取り組んでみて、またブログにも書けたらな、と。
 
 とりあえず「スマートウォッチ、はじめました」ってことで。
 
 
追伸・・・
 妖怪ウォッチにもなるでよ。
  
  
  
  
  

2014年8月13日水曜日

ScanSnap S1100を愛する税理士が、後継機「iX100」を使ってみた結果wwww


■はじめに

 私はScanSnap S1100を愛している。
 
 どのくらい愛してるかっつーと、自分用で4台所有しちゃうくらい。

 「備え置き用」と「持ち運び用」、それに「予備用」(欲しかったホワイトモデルがたまたま中古で安く出てたのでつい・・・)、さらに消費税増税の4月前後においてS1100のAmazon価格が高止まりする時期があり、もう買えなくなるんじゃないかとビビってつい手が出た「予備用の予備用」だ。(さすがに観賞用・・・とまでは言わないが)
 
 そもそもこのブログ自体もこのS1100の記事を書きたくて始めた、みたいなところはある。
 2011年1月に初めてS1100を購入して以降、業務の仕方が大きく変わった。いや人生が変わったと言っても過言ではない。こともない。
 顧問先にも押し付け配布したりすることもあり、いったい今まで何本のS1100を購入したことだろう。そして何枚の領収書をスキャンしただろう・・・シミジミ


■S1100の後継機、キターーーッ!

 S1100発売から3年以上が過ぎ、さすがにそろそろ後継機が発表されるのではないかと心待ちにしていたところ、やっとPFU社より新製品発売の噂が。ドキドキしながら待っていたところに発表されたのは、なんと、「SnapLite」・・・。

 い、いや、これはこれで良い製品かも知れないが、が、がががが・・・自分の中では全く「ナシ」というか使いドコロが全くイメージできなかったし、何よりS1100の後継機を予想していただけにこの肩透かし感たるや・・・。
 
 と、がっかりしまくっていた直後に、ついにS1100の後継機となる「ScanSnap iX100」が発売されるとの情報が!!
 一回肩透かしを食らった直後なだけに喜びもひとしおというか、なんか弄ばれた感あるっていうか。
 
 S1100の完成度は相当高いと感じていたので今回は大した進化はないのではないか、なんてことも思いつつ、恐る恐る新製品をチェックしてみたが。いやいや魅力的な新機能が沢山あり、早く試してみたい衝動に駆られる。

 しかしながら、S1100を4台も抱えさすがにすぐに買える状況になく、当面は様子見かな~と泣く泣く諦めかけていたその時・・・・・・奇跡は起きた。
 
 な、なんと、PFU社より「ScanSnap iX100」のデモ機をお借り出来ることに!!

 ScanSnapアンバサダーでもなく、著名なブロガーでもないこの私がそのような機会を与えて頂けるとは・・・日頃のS1100への愛が伝わったとしか思えない。
 ありがとう、S1100!! ありがとう、PFU!!
 
 発売日より前にデモ機を手にしていたにも関わらず、ちょうど忙しくなってしまいなかなか触る機会がなく、発売からずいぶん経ってしまったが。遅ればせながら、iX100を実際に使ってみて思ったところなどをいろいろ書いてみる。

 記事のアップまでに時間がかかった分、無駄に長くなってしまった感あるのは否めない。
 長い割に中身は大したことなく、最後まで読んでくれる方が果たしてどのくらいいるのか分からないが。せっかく書いたので、もし全部読んでくれた方にはこのiX100をプレゼント!!・・・くらいの気持ちはある。気持ちは。
 

■外観・デザイン






 まずは見た目の印象だが、結論からいうとあまり好みではない。

 S1100はスキャンボタンやUターンパスガイドなど所々に斜めカットのデザインが入ってそこが気に入っていたが、iX100は普通に真っ直ぐというか、それでいて角だけ丸みを帯びていて、一言でいうと「ずんぐりむっくり」的な・・・。
 上位機種のiX500とのデザイン統一という面もあるのだろうが、スキャナーとしての役割が違うだけにもう少し印象違うものでも良かったのに~と思わないでもない。
 まぁあくまでも好みの問題で、個人的にはS1100のデザインの方が好きってだけだが。
 
 カラーバリエーションも今回ブラックのみというのはちょっと残念すぎるというか。
 ちょっと前に「スキャン女子会」なるものが行われたそうで。女子たちがS1100のホワイトモデルに思い思いのデザインをカスタムプリントするという企画だそうだが、これはなかなか良い流れだなと思った。
 ”スキャナー”というマイナーなガジェットが女子にも受け入れられつつあるというのが嬉しかったし、そのようなカスタムプリントやデコという点からすると、やはりホワイトモデルがあっても良かったんじゃないかなと。むしろ思い切った新色が出てもおかしくないと思っていただけに残念。
 「ScanSnap」のロゴも、デコなどを考えれば真ん中にで~んと載せるのではなくS1100のように端にひっそりの方がデコる時に邪魔にならなかったんじゃないかと思ったり。


 あ、あと気になったのは、付属のUSBケーブルが異常に短い・・・。
 
 
 
 これは「まぁ一応ケーブルもつけておくけど短いのでいいよね?だってどうせワイヤレス接続でしょ?え?ケーブル使うの?マジで?バカなの?」とでも言いたげな短さ。これじゃあUSBポートがPC背面や右側にしかないとちょっとキツイかも。有線派の自分としては不満だ。
 S1100のケーブルとは形状が違うので流用できないが、スマホ用のマイクロUSBケーブルが使えたりするので、適度な長さのものが既にあれば特に問題はないんだけど。


■ワイヤレス接続(Wi-Fi接続)

 今回の目玉機能のひとつであるWi-Fi接続。アクセスポイント接続モードとダイレクト接続モードの二通り利用することができ、ホーム・オフィスや外出先、どこでもワイヤレスでスキャンが可能となった。

 接続先は従来のPC(Win・Mac)のほか、タブレット端末やスマートフォン(Android・iOS)も加わり、今まで以上にスキャンが身近になっている。

 上位機種のiX500では既にあった機能だが、モバイルスキャナーである本機がこの機能を搭載した意味は大きい。
 
 が、ががが・・・。今回ブログのアップが遅れたのは単に忙しかっただけではなく、このWi-Fi接続に原因が。なぜかアクセスポイント接続モードが上手く設定できないという・・・。せっかくの目玉機能のひとつを試さないままレビュー記事をアップするわけにはいかないと、何度もチャレンジしたがすべて撃沈・・・。
 以下の画面からどうしても先に進めず、設定が完了できない。
 
 
 
 いやいやいや、USBケーブルなんてめっちゃ抜いてるって!抜きまくってるって!!
 
 スキャナーを初期化してやり直しても今度は「ScanSnapManagerを再起動~」ばっかりで、もう何回再起動させたことか・・・。

 

 ダイレクト接続モードの方は何とか繋がるので、PCレスでスマートフォンだけのワイヤレススキャンというものは一応味わえはしたけれど、ここまで設定に苦労するとは計算外。我が情弱っぷりに泣けてくる・・・。
 まぁ、普段はPCの前にいることが多く無理にワイヤレス接続にしなくてもいいのでとりあえずはやせ我慢できるけど。時間をみつけて再チャレンジしてみたい。他の方のブログなどを見てもそのようなトラブルは見当たらないので、私が何か盛大に勘違い・思い違いをしてるんだろう。
 
 ということで、一般的にはこの機能は大きな意味を持つ素晴らしい進化だと思うが、個人的にはまだ少ししか味わえてないので、何とも言えないところ。
 
ーーーーーーー
 ・・・と、上記の文章を書きつつ、ブログをアップするまでに悪足掻きをしていたら。
 
 つ、繋がったよォォォぉぉおおお!!!!!!
 
 ただ、原因は未だに不明。特に新しいことを試したわけでもなく、何回も何回もやった手順を繰り返していただけ。スキャナー本体のバッテリー残量がなくなりつつありそろそろ諦めようかと思ったところにひょっこり接続完了の画面がっ!!!
 
 いったい何が原因だったんや・・・
 

 

■スマホアプリ

 ワイヤレス接続だけでなく、PCへの接続も必須ではなくなり、スマートフォンとこのiX100だけでスキャンが可能となった。この点も今回の素晴らしい進化のひとつ。

 PCレスでスキャンする場合は、当然ながらタブレット端末やスマートフォン側に入れた対応アプリを使う必要がある。それが「ScanSnap Connect Application(SSCA)」というアプリで、Android用iOS用がある。
 
 これ、以前からある「ScanSnap Manager for ARROWS」アプリや他のスキャンアプリよりも遥かに出来が良いと思う。
 
 PDF形式での保存OK(別のアプリは画像形式のみだったり)
 ファイル名は「yyyyMMddHHmmss」含む何パターンから選択
 カラー・白黒、画質、原稿サイズなども選択して設定可能
 保存場所が選べる(Dropboxで自動同期させてるフォルダとか)
 
 などなど基本的な機能を備え、画質もPCでスキャンした場合と遜色ない感じ。
 
 とはいえ、やはりPC(ScanSnapManager)でのスキャンに比べれば制限はある。
 
 自動回転機能(原稿向き補正)がない
 PDFの作成ページ指定不可(継続読取りOKだが1ファイルで作成)
 PDFのOCR機能がない
 A4より大きいサイズの見開き原稿の自動合成機能がない
 読み取り設定の複数登録が出来ない
 
 あたりだが、特に読み取り設定の複数登録が出来ないのは自分の使い方的にはちょっと影響が大きく、やはりスマートフォン単体でのスキャンは外出時の緊急用という位置づけになりそう。

 ところで、外出先でスマートフォン単体でスキャンする場合、手動でいちいちアプリを起動させるのもちょっと面倒くさいような。
 例えば、NFCタグシールをiX100に貼っておいて、NFC対応スマートフォンを近づけたら自動でロック画面が解除されアプリが起動して即スキャンできるようになるとか、そういったことは可能なのだろうか。
 NFC対応スマホを持っていないので試すことが出来ないが、そういう使い方が出来ればより一層スマートかな、と。

 あ、それと、このアプリはOSのバージョン制限がそれほどキツくなく、iOSでは5.0以降、Androidに至っては2.2以降であれば使うことが出来るとのこと。これは有難い。
 古くなって引退させていたNexus Oneがあったのでインストールしてみたが問題なく使えた。同機はSIMフリーなので格安SIMでも入れてネット環境のない場所でiX100の専用機として使うとか、ちょっと使い途を考えてみよう。
 
 

■置き場所

 先ほども書いた通り、モバイルスキャナーである本機がUSBケーブル・PCから開放されたことで、従来よりも使い方が広がるのは間違いない。外出先はもちろん、室内でも利用シーンは広がるはず。
 
 例えば壁掛けとか冷蔵庫などへ貼り付けて使うのはどうだろう。

 従来冷蔵庫に貼り付けまくってた書類をどんどんスキャンして、なんだったらタブレット端末も冷蔵庫に貼り付けちゃったりなんかして。
 サンワサプライあたりで裏面にマグネットが付いたモバイルスキャナーが販売されているようだがまさにそんな感じで。ケーブルレス・PCレスの本機でこそそのような使い方が向いているのかなと。
 いっそのこと、家電メーカーはスキャナーとタブレットを扉に埋め込んだ冷蔵庫を開発してくれてもいいんじゃないか、なんてことを思ったりもする。
 
 スキャナー・タブレット一体型冷蔵庫ってのはともかくとして、机上に置くだけでなく壁掛け的な使い方は場合によってはアリなんじゃないかと。その場合、排紙された原稿の処理が気になるところ。下に落としっぱなしというわけにもいかないし、毎回手で押さえておくのもちょっと。

 ということで、排紙原稿をためておく専用のクリアホルダ(クリアバッグ)的なものがあると便利なんじゃないかと思ったり。一定期間ためておいて、たまったらそのまま取り外してファイルしたりとか。
 実際に、サイズは合わないものの無理矢理クリアホルダをくっつけて、そのスキャナーを冷蔵庫に貼り付けてスキャンしてみた。それがこちらの動画(13秒)。
 
 

 もし、スキャンした紙をすぐに捨てたり返却等するようなら、Uターンパスを起こして下のクリアホルダに原稿が入らないようにしておけばOK。っていうのが次の動画(12秒)。
 
   
 
 ちなみに、壁掛け等で挿入口を上に向ける場合、スキャナーの蓋(給紙トレイ)が問題。この蓋は開けた状態でカチッと固定されず、スキャナーを壁掛けにすると角度的に蓋が閉まっちゃうので、ここは何とかしてもらいたいところ。上の動画では仕方なくテープで留めている。

 あ、そうそう、蓋を開けるときの硬さはS1100の時より硬くなった感じもするが、作りがしっかりしたというよりは何か引っかかってる感じでイマイチ。この蓋の開閉の構造についてはもう少し改善の余地がありそう。


■持ち運び

 せっかくケーブルレス・PCレスになったので、そのまま身に付ける、つまりウェアラブルスキャナー!的なことも考えてみたいんだが。
 前腕に取り付けたり、首や腰からぶら下げたりして、まさにいつでもスキャンできるようにしておくとか。名刺交換なんかも例えばこんな感じで。
 
 まぁ半分は冗談だけど半分は本気。PCを持たずに外出する場合、腰からiX100をぶら下げて持ち歩くくらいはやっちゃうかもしれない。

 ところで、iX100は純正のケースも販売されている。これはこれで良いとして。



 個人的には、ケースに入れてさらにカバンの中に入れるというのもかえって使いにくい気がしないでもない。といって、このケースに入れて手に持って歩くというのも面倒くさい。
 
 このタイプのスキャナーはサイズ的に折畳み傘に例えられることも多いので、ならばいっそのこと折畳み傘ケースを代用したらどうだろう、と思っている。まだ実際に試していないが。
 折畳み傘ケースは、濡れた傘を入れるものなので、カバンの中に入れなくて済むようにカバンの取っ手に取り付けられるよう工夫されたものがある。この方がサッと使えるし、カバンの中で邪魔になることもない。

 取っ手に付けられるということは、ベルトに通せば手ぶらで持ち運びも出来そうだし。せっかくPCレスでスキャンできるのだからカバンを持たずに出掛けるときもこのスキャナーだけは持って行きたい・・・かなぁ~・・いやぁ~どうかなぁ~・・・微妙。
 いくつか物色してみたけど、サイズ的に結構ギリギリっぽいので選択肢が限られる。そのうちどれか試してみたい。
 
 
 
 あとは、スキャナーをカバンの口のところに取り付けてもいいな。スキャナーの挿入口を上に向けて、受け取った書類をカバンにしまうだけで自動的にスキャンできちゃうような。
 先ほどと同様にクリアホルダをつけておいてもいいし。
 冷蔵庫同様、カバンとスキャナーが一体化したコラボ商品の開発が望まれr・・・ないか。
 
 
 ・・・ま、結局たいしたアイデアも出ないのでこのへんで。
 
 

■スキャン機能

 肝心のスキャン機能そのものについてはどうだろうか。
 
 まず、真っ先に確認したけど、預金通帳のスキャンはS1100同様にOK。これがNGだと価値が半減するのでとりあえずホッとした。
 
 変わった点といえばスピード。スキャン速度だ。

 A4縦の原稿をスキャンさせた場合(エクセレントモード以外)の読み取り速度は、S1100が片面7.5秒/枚と元々速かったところ、iX100は片面5.2秒/枚とさらに約30%も速くなったようだ。
 ちなみにエクセレントモードだと「35秒 → 20.4秒」と40%以上も早くなっているようだが、エクセレントモードはほとんど使う機会がないのでまぁ参考値。
 エクセレントモードくらい差があるとハッキリするが、それ以外のモードの場合の「7.5秒 → 5.2秒」ってのがどのくらいなのか、実際に比較してみたのが次の動画(14秒)。
 
 
 どうだろう。この動画で見る限りは正直あまり大した差には感じないかも知れない。体感ではA4用紙なら確かに速くなったと感じることは出来るが、領収書などの小さな紙片ではほとんど分からない。

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 ってことはあまり大して速くなってないのか・・・というとそんなことはなく、小さな紙片の場合はさらにスキャン時間を大幅に短縮させる素晴らしい機能が追加された。
 
 「デュアルスキャン機能」!
 
 領収書や名刺のような小さな紙片を2枚同時に挿入すると同時に読み取ってくれて、もちろんファイルは別々に(2ページとして)認識される。ってことは、単純計算で2倍の速度でスキャンできるわけで、これはもうワクワクが止まらない。
 ワイヤレス接続やスマホ連携などはある意味予想された進化だったが、この新機能には完全にしてやられた。ちなみに他社製品にはこのような機能はちょっと見当たらない。
 
 デュアルといいつつ3枚でも4枚でも、原稿間が1cm離れてればイケるようだ。が、残念ながら手は2本しかないわけで、3枚・4枚を同時に挿すのはなかなか難しくあまり現実的ではない。
 
 さきほど「単純計算で2倍」と書いたが、実際にはそう簡単にはいかない。というのも、原稿間を1cm離すのが難しいケースも多いからだ。「いやいやいや、特にレシートとかなら楽勝でしょ」と思われるがそうでもない。
 
 以前、「書類のスキャンは辺の長い方を挿せ!」というような記事を書いた。
 つまり、短辺を挿すなら楽勝だが、長辺を挿そうとすると1cm空けられないケースも多い。
 名刺ならサイズ的に長辺挿しでも2枚イケるので、裏面は不要で表面だけのスキャンでOKならデュアルスキャンの恩恵を受けられる。
 
 辺の長さだけで考えると(現実的に2枚同時挿しが上限として)長辺が短辺の2倍以上あったら長辺挿し1枚ずつ×2回の方が速いことになるが、実際には1枚目と2枚目の原稿送りの間にタイムラグが生じる。短辺2枚同時挿しならこのタイムラグがないので一概には言えない。
 
 このデュアルスキャン機能が搭載されたおかげで、必ずしも長辺を挿すのが速いというわけでもなくなり、手にした紙のサイズによってその都度判断していきつつ経験値を貯めるしかないな、と。スピードを極めるのなら。
 
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 読み取り速度の向上とデュアルスキャン機能の追加。これだけでも十分スキャン時間短縮になっているのだが、実はもうひとつ嬉しい機能が。まぁ「新機能」というよりデュアルスキャン機能の副産物なのかも知れないが。
 
 ScanSnapのS1100もiX100も、自動給紙装置=ADF(Automatic Document Feeder)がついていないので、1枚1枚手差しとなる。その代わりというか、連送給紙機能=CDF(Continuous Document Feeding)という機能があり、1回スキャンボタンを押してスキャンをスタートさせた後は、ボタンを毎回押さなくても原稿を軽く挿し込むだけで『次々に』スキャンがされるようになっている。
 
 この『次々に』ってのがポイントで、先ほども書いたが、前の原稿と次の原稿の読み取りにタイムラグが生じる。基本的には1枚の読み取りが完全に終わってから次の原稿を挿入すると一拍置いて次のスキャンが始まる。
 ここを待ちきれずに焦って次原稿を挿入すると「原稿の差し込みが早すぎます」というエラーが出てしまう。さらに早く挿入した場合には前原稿の続きと認識されて2枚でひとつのファイルになってしまう。
 
   
 で、iX100の場合、デュアルスキャン機能を搭載した影響なのか、S1100の時よりも、この「原稿の差し込みが早すぎます」というエラーの判定が甘いような気がしている。あまりこのエラーが出ない。次原稿を挿すタイミングを上手く合わせると、一拍置かずに文字通り『次々に』スキャンできる、そんな印象がある。
 
 実際に50枚(のつもりが51枚あった・・・)の紙を『次々に』スキャンしまくってみたのが次の動画(2分17秒)。
 顔見せもなく、しゃべりもなく、サービスカットもなく、オッサンが手だけ見せながらひたすら2分もスキャンしまくるという、実につまらない動画に仕上がった。
 実際の領収書を使うのもアレなので、いらない新聞や申告用紙など紙質の異なるものをいろんな大きさに裁断して使用している。
 
   
 
 51枚をスキャンして2枚を1ファイルとして認識されたものはなかったし、「原稿の差し込みが早すぎます」というエラーも出なかった。むしろもっと『次々に』挿し込んでもイケそうな気配だが、なにしろ手の方が追い付かない。スキャナーに負けてる感じ。
 
 そんなわけで、このスキャナーのキャッチコピーを考えるとすれば、
 
 「手がもう1本欲しくなるほど速いスキャナー!」
 
 どうですk・・・・あ、却下ですか・・・ですよね・・・・・。
 
 
 ちなみにひとつ注意点が。
 スキャナー読取り部分の左右、あるいは左・中央・右に(同時じゃなく)順番にレシートを挿すようにすると、常にスキャナーが原稿を読み取ってる形になり、次原稿を読み取るまでのタイムラグが生じない。
 確かに一拍待たされずに済むのだが、これだとおそらくスキャナーの長尺制限(863mmまで)に引っ掛かるのか、途中で「原稿づまり、または最大読取り長さを超えました。」というエラーが出てしまう。
 

■バッテリー

 おそらく自分の場合はPCに繋いで使用するケースが多いと思うので、あまりバッテリーについては気にしていないのだが。

 上の動画にもあった領収書に見立てた50枚の紙をスキャンというのを2回やったところ、満充電だったスキャナーのバッテリー残量は80%になっていた。

 公式サイトでは、バッテリーフル充電でA4用紙を260枚読み取り可能となっている。もちろん使用状況によって結構誤差は出そうだが。

 領収書に見立てた紙だと100枚で20%減なので、フルで500枚。まぁそんなもんかな~という感じ。500枚というと物凄い量に感じるが、50枚で約2分なので、500枚でも20分程度で読み取れる量。結構減りは速いなという印象。実用上は問題なさそうではあるが。
 
 

■価格

 2010年11月発売のScanSnap S1100の定価は17,800円。2014年8月12日現在、Amazonでの新品価格は13,288円。iX100発売でもう少し下がるかと思ったがそうでもない。さすがに値段をぐっと下げた中古品はチラホラ出るようにはなったが。
 
 
 


 一方のiX100の定価は22,800円だが、2014年8月12日現在でなんと15,780円まで下がってきており、S1100との差はたった2,500円ほどしかない。また、他社の同等製品(といっても性能的にはiX100が圧倒的に上だと思ってるが)と比べても安い価格となっており、これはもう買うしかないだろと。
 
 
 
 
 もっとも、S1100の方は発売からだいぶ経ってることもあり、中古品の出品も多い。消耗部品のヘタリ具合が分からないので中古品はややリスキーだが、付属ソフトを外しただけの新古品が1万円前後あたりで出てればiX100との価格差も5,000円くらいなので競争力あるかなと。
 
 また、S1100の場合ホワイトモデルがある。こちらは従来はPFUダイレクトの限定商品で、流通数も少ないせいで中古品の出品もなく、ずっと定価が維持されてブラックに比べて割高感があったが。少し前に定価を13,800円に下げたようで従来よりはずっと手が出やすくなっている。
 とはいえ、iX100との価格差を考えると現状ではよほどホワイトモデルに拘りがある場合に限られるような気もするが。
 
 できれば今回のiX100発売を機に、S1100の方は1万円を大きく切るような思い切った価格になって、いわゆるモバイルスキャナーのエントリーモデルとして広く普及して欲しいなと思ったりもする。S1100もまだまだ捨てたもんじゃない、十分現役として使える製品なので。そして、いろんな資料を即座にデジタルデータにするという経験を一度味わい習慣にしてしまったら、もう元には戻れなくなると思うので。
 
 

■要望・妄想

 新製品が発表されたばかりではあるが、さらに次世代の製品に搭載を期待したい機能というか、いくつかの勝手な要望・妄想を書いてみたい。

 まず、先ほども書いたが、カラーバリエーションはやはりもっと欲しい。個人的にどうこうというよりは、やはりスキャナーを持つ人がちょっとでも増えることを期待して。
 
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 カラバリはささやかな願いとして、当面の一番大きな要望は、複数の読み取りパターンの切り替えをもっと簡単にしたい、ということ。

 できればスキャナー本体にいくつかボタンがついていて、それぞれに読み取りパターンが割り当てられるのが分かりやすいと思うが。ハードの改良となるとちょっと難しいかも知れない。

 ならばせめて、ScanSnap Managerの改良で、スキャナーの電源を入れたら自動的にPC画面の真ん中にボタン形式の大きなアイコンがど~んと表示され読み取りパターンを選べるとか。あるいは、読み取りパターンにホットキーが割り当てられるようになっていて、キーボードの「2」を押したら2番めの読み取りパターンに切り替わるとか、そんな感じで。
 現在は電源入れてもPC上ではタスクバーにあるアイコンがオンの時の絵に変わるだけで、それをクリックしないと読み取り設定が切り替えられない。タッチ操作だとちょっと文字も小さく操作しにくい感じがしている。

 もちろんスマホアプリの方でも読み取りパターンを変えられるようにして欲しい。PC並みの20パターンも要らないので、4~5個くらいは登録できると有難い。
 
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 上のふたつは割りと現実的な要望(実際には難しいんだろうけど・・・)だと思うんだが、ここからはちょっと妄想が入る。
 
 S1100やiX100は少々厚みがあるものでも読み取ってしまう。が、ガッチリ製本された何枚もある書類(例えば契約書とか)を読み取ることが出来ないという弱点はある。
 オーバーヘッド読み取り方式で非破壊スキャンが可能なScanSnap SV600という製品を持ち歩く強者の同業者もいると聞くが、さすがにそこまでの根性と体力と財力は・・・。

 そこで、iX100の読み取り部分が半分でパカっと外れて、ハンディスキャナー(原稿はそのままで、手に持ったスキャナーを動かして読み取る)のように使えたらな~、なんて。
 通常のスキャンと全く同じレベルのクオリティは望まないので、緊急用としてでも。

 ハンディスキャナーもいろいろあって、iX100よりもずっと小さくて軽いものも多いので、プラスして持ち歩けば・・・とも思うが。実際にちょっと高めのハンディスキャナーを購入して使ってみたことがあるが、画質や速度、ソフト的に実用に耐えられるものではなく。何より真っ直ぐ読み取りのが至難の業。無理。
 でも、ScanSnapなら・・・PFUなら、ハンディスキャナーもなんとかしてくれるんじゃないか、っていう期待も込めて。(まぁ無理して2in1じゃなくても優れたハンディスキャナーが別に開発される方に期待するのが現実的か・・・)
 
 ちなみに既存の他社製品でもそんなのはないよな~と思ってたが、近いものがあったのを知って驚いた。それが「NEXX (ネックス) ハンディスキャナー IS19 PLUS」という製品。基本はハンディスキャナーなんだけど、フィーダー用ドックがあってそこに装着するとシートフィードスキャナとしても使えるというなかなかの変態っぷり。キライじゃないです、ハイ。
 さすがにこれを持ち歩きたいとは思わないし、スキャナーとしての基本性能もScanSnapとは比べるまでもないとは思うんだけど。
 
 
 
 ハンディスキャナーが難しいとなると、やはりスマートフォンのカメラに頼るしかないのだが。どうしてもデータのクオリティ的に不満がある。
 そこで、iX100が変形して「SnapLite」みたいなスマホカメラのスタンド台として機能するようなギミックがあれば、まだ画像のクオリティの安定が期待できるんじゃないだろうか。先ほど「SnapLite、ないわ~」みたいなこと言っておいてアレなんだけど・・・。
 
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 あとは、やはりADFは欲しいよね・・・

 いや、モバイルスキャナーにADFを付けず重送検知機能もなくして手差しで割りとなんでも読み取れるようにしたというのは正解だったと思う。

 書籍のPDF化のように同じサイズ・紙質のものを大量にスキャンする場合には、iX500のようなADF付きのスキャナーに原稿をセットして、放置しててもスキャナーが1枚ずつ原稿を送ってスキャンしてくれる方が有難い。
 一方、領収書のような、紙のサイズも質もバラバラ、保存状態も悪くしわくちゃだったりするものも多いと、ADFを完全に信頼することが出来なくなってくる。
 書籍ならページ数の記載があるので最初に何枚セットしたかも分かりやすく、スキャン後のPDFページ数と比較して抜けを確認しやすいが、領収書とかだとそもそも何枚あるか数えるのが面倒。なのでむしろ手差しでOK、と考えている。
 実際にADF付きのスキャナーの紹介で「領収書などもまとめてセットしておけば~」的なものがあるが、本当にちゃんと読み取れているのか疑問。

 だから、そういう考えとは矛盾した要望にはなるんだけど・・・でもやっぱり手差しよりはADFに任せられるならその方がラクな訳で。ScanSnapなら・・・PFUなら・・・そのへんも上手いことやってくれる、そう信じてる。
 ちなみに、ADFは後付のオプションみたいに出来たらいいかなと。重送検知機能もオンオフ切り替えられるような感じで。
 
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 スキャン原稿の整理がきちんと出来ていないと「あれ、この紙はスキャンしたんだっけ?まだだっけ??」ってことも出てくるかも知れない。

 そこで、スキャンするとその書類が後でスキャン済かどうか判別できるような、そんな仕組みが欲しいような、そうでもないような・・・。
 例えばスキャナーを通過した原稿には裏面に特殊なインクなど(フリクションペンで使われるような後で消せるものとか)で印がつくとか。もし原稿が重なったままスキャナーを通過したらそのうちの1枚は印がつかないので後ですぐに分かる。ただの印じゃなくてタイムスタンプが押さればなおいい気もするし、そうでもない気もするし・・・。
 あ、でも通帳とかだと同じページを何回もスキャンすることもあるわけで、その場合はどうすれば・・・。

 ま、まぁちょっとまだ自分でもアイデアを整理しきれてないけど、ScanSnapなら・・・PFUなら・・・きっとステキなソリューションを見つけてくれるはずっ!

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 S1100からiX100になって起動音・読取り音が少し変わった。なんと表現してよいか分からない、高くなったというか、上品になったというか、緻密な音になったというか。(だからといって特に良くなったという気もしないんだけど)

 こういった音も含めた細かい部分ももっと磨き上げていって、使っていて気持ちいい、もっと使いたくなる、そんな製品になって欲しい。
 ただ静かなだけじゃなく、耳障りじゃない心地よい音が出ればスキャンしてても苦にならないだろうし、スキャンボタンの押し心地や蓋の開閉の感触とか、チープ感がまだ残るのでこのへんにも拘って頂いて。

 「は?音?押し心地?チープ?そんなもんコスト考えなきゃいくらでも出来るけど、それで高くなったらオマエ買うの?ねぇ買うの?」と激詰めされそうだが・・・ハイ、買えないですゴメンナサイ・・・。
 ちなみに心地よい音って例えばどんなのだろうと想像してて、浮かんだのが自分の場合「赤ちゃんの笑い声」だったんだけど。
 夜中のオフィスやお客様の目の前で、スキャンするたびに赤ちゃんの笑い声が聞こえてくるのを想像したら、そりゃもうホラーだろってさすがに自分でツッコんで却下した。
 

■まとめ

 今回ScanSnap iX100を使わせて頂いて、また本記事を書くにあたっていろいろなスキャナーのレビュー記事や動画などを見て感じたのは・・・
 
 「ScanSnap iX100にライバルなし!」
 
 いや、決してデモ機をお借りしたから言うわけではなく、本心からそう思った。強いて言えば、「ScanSnap iX100」のライバルは「ScanSnap iX500」であり「ScanSnap S1100」だろう、と。
 
 モバイルスキャナーを購入を検討するにあたっては、iX100はもちろん大本命だが、S1100も十分選択肢に入ってきておかしくないと思う。その場合の判断基準は次のような感じだろうか。
 
 どうしてもワイヤレスが好き(ケーブルが嫌い)な人、出先でPCのない状況でスキャンしたいケースが多い人、何事もスマートフォンで済ませたい人、領収書などを大量にスキャンする必要がある人、手軽に何人か(PCのない人含む)でスキャナーを共有して使いたい人、あたりはiX100が向いている。
 
 逆に、PCを使う時間が長く、出先にも基本的にはPCを持参し、ケーブルもあまり気にならず、数枚程度の資料を日々処理する、そんな場合はS1100で充分とも言える。

 ちなみに私は両方に当てはまるので二台とも使うけどねっ(キリッ 
 

■おわりに

 本機のようないつも身近にあり何でも読み取れるスキャナーがあるとついつい色んなものをスキャンしたくなるが。デジタルデータで作成されたものはなるべくデジタルデータとして受け取るようにしたい。
 
 例えば、相手から渡される紙資料がExcelで作ったものであれば元のExcelファイルをメール等で送ってもらうようにするし、商品についてくる取扱説明書はわざわざスキャンしなくてもメーカーのサイトからダウンロード出来る可能性が高いのでスキャンしない、とか。
 「とりあえず何でもスキャンしておいて後で判断、あるいはそのままデータとして放置しててもコスト的には無問題」というのも理解しつつ「なるべく無駄なスキャンはしない」ように心掛けている。
 
 PC等でデジタルデータとして作成したものが、プリンタで印刷されてアナログなものになり、その印刷物をまたスキャナーでデジタルに戻す。しかし手間とコストをかけて戻したデータは元データに比べ圧倒的に質が劣化している。こんなバカバカしいことをいったいいつまで繰り返せばよいのか。

 先ほど次世代機の要望まで書いたが、ドキュメントスキャナーの更なる進化以上に期待したいのは、そもそもスキャナーが不要になる環境(社会)・・・だったりもする。
 
 

■最後に一言

 「ScanSnap、サイコーーーッ!!」 \(□...□)/ 


■本音

 スキャンするの、もう飽きた・・・。





2014年7月15日火曜日

退職金の源泉徴収票・退職所得申告書も手書きしねぇ




 7月。
 7月といえば、賞与。
 賞与といえば、「どうせ辞めるなら賞与も貰ってから退職っしょ」。
 ということで、7月は退職の季節。(苦しい・・・)

 今回は、退職金支給(受給)時に必要な書類2点について、手書きを撲滅すべくまたフォーム付きPDFを作成したので公開する。



◆退職所得の受給に関する申告書(退職所得申告書)

 退職金は「退職所得」として所得税(個人住民税も)の対象となり、その支払者は所得税等を源泉徴収(天引き)する義務がある。

 退職所得は他の所得(給与所得や事業所得、不動産所得など)に比べかなり優遇されており、勤務年数に応じて結構な金額の「退職所得控除」が認められ、さらにそれを控除した金額の1/2が課税対象となる。そのため、源泉徴収が必要といっても、計算の結果徴収すべき税金がゼロ、ということも少なくないかも知れない。

 ただし、そのような扱いを受けるためには、退職金を受給するにあたって「退職所得の受給に関する申告書(退職所得申告書)」という書類を支払者(会社)へ提出する必要がある。この提出がない場合には退職金の額に対し一律で20.42%の所得税が源泉徴収される。(その場合、受給者が確定申告をして退職所得控除等の優遇規定を適用して、取られすぎた所得税の還付を受けることは可能)


 ということで、ひとつめの書類は「退職所得の受給に関する申告書(退職所得申告書)」。元の様式はこちらの国税庁サイトで公開されている。
 一見すると複雑な書類で記載箇所も多そうな感じだが。おそらく多くの方にとっては記載が必要な箇所はほんの一部ではないかと。
 だったらそもそもフォーム付きPDFなんかにしなくても印刷して手書きでちゃちゃっと・・・っていうのは決して言っちゃダメ。
 
 どんなに記載箇所が少なかろうと、とにかく手書きを撲滅する。それが私の使命!  ・・・

 ということで、この書類をフォーム付きPDFにしたものがこちら。

 退職所得の受給に関する申告書(退職所得申告書) R1.pdf

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◆退職所得の源泉徴収票・特別徴収票

 ふたつめの書類は源泉徴収票(特別徴収票)。
 先ほどは受給者が記入して支払者へ提出する書類であったが、今回は支払者が作成して受給者に交付するものである。さらに、場合によっては税務署等へ同じものを提出する必要がある。支払者である会社側の手続きであり、税務署等への提出では電子申告するケースも増えているとは思うが、本人(受給者)への交付は基本的には紙となる。
 
 給与・賞与についても毎年源泉徴収票を発行するが、それとは別の様式となる。給与等の源泉徴収票は給与計算ソフトの機能で作成できるケースも多いと思うが、退職所得の源泉徴収票まで作成できるソフトはあまりないような気がする。
 まぁ退職所得の源泉徴収票は給与等の源泉徴収票ほど複雑ではないし、退職者がいっぺんに大量に出るってこともそうそうないと思うので、これまた手書きでも・・・・ってのは例によって言っちゃダメ。
 
 すべての書式に入力フォームを!  ・・・

 元の様式はこちら
 
 で、入力フォームをつけたものが以下。
 
 退職所得源泉徴収票・特別徴収票 R1.pdf  
 
 国税庁サイトのPDFはA4用紙に4枚が印刷されているが、フォーム付PDFの方はA6サイズ(A4の1/4)となっている。下図のように印刷設定画面(例 AdobeReader)で、用紙サイズをA4(横)、ページサイズを「複数」とし、1枚あたりのページ数を4枚(2×2)とするとA4用紙を四つ切りにした時に丁度いい感じに。
 
 


 今回のふたつの書類のフォームには計算式などは入れてない。源泉徴収税額や退職所得控除額、勤続年数など自動で算出されれば便利かなとも思ったがちょっと難しそうで、そこまでの余裕はなく・・・。

 そのうち気が向いたらチャレンジしてみ・・・・ないな、多分。



 

2014年2月11日火曜日

通帳OCR精度アップのコツ(邪魔者は消せ)



 毎度おなじみの通帳OCR。なかなか思ったような精度が出ず「やっぱり人力OCR(=手入力)かな~」と思っていたところ、ここへきて少し進展が。

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 課題は沢山あるのだが、そのうちの一つ、通帳に印字されている線。
 

 以前、これに関してその解決法(?)を書いたことがある。つまり、点線(破線)だから誤認識しやすいので最初に鉛筆で実線にしておくというものだが。やはり実線でも邪魔だった。どうしてもこの線をOCRソフトが拾ってしまう。
 訳あって最近OCRソフトを変えたのだが、こちらのソフトだとそれが顕著でどうにも我慢ができないレベルに。

 そんな時ふと俺の中の悪魔が囁いた。
 
 「邪魔なら消しちゃえばいいじゃない」  

 そ、そうか・・・や、殺ってやる、殺ってやんよ!

 ということで、禁断のアレに手を伸ばした。
 
 修正ペンである。
 
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 OCRソフト上でも余計な線やノイズなどを消すことは可能だが、操作的にちょっと面倒臭い。そもそも通帳を印字した時にこの線に重なってしまうのが大きな問題であり、だったら通帳印字前に予め線を消しておいたらどうだろう、ってことで。
 
 結論は・・・OCRの精度的には抜群の効果があった。
 
 が、修正ペン(液)ってやつはダマになりやすく、乾きも遅いし、定規を当てて直線を引くとビチャーと伸びてしまう確率高し。
 
 そこで修正テープも試してみたが、意外と真っ直ぐ引くのは難しい。テープ幅も細めのやつでも5~6mmで、たかだか通帳の線を消すためにしては太すぎる。
 
 修正ペンではなく、白いインクのボールペンならどうだろう、と探してみるもなかなか良いものが見つからず。そんなこんなでいろんな種類を試しているうちに一番良かったのが「三菱鉛筆 ユニボールシグノ 太字 1.0mm UM-153 ホワイト」という商品。

 

 ホワイトのインクが程よく濃くて下地がなんとか消せるので修正ペン的使い方も。普通のペンに比べれば乾きは遅いものの修正液に比べればマシ。線の太さも1.0mmで丁度良い感じ。



 ただ、上記のペンでも一発で下地の線は消えないので2往復くらいする必要が。修正テープくらいはっきり消せれば・・・と思い細いものを探したところ何とか2.5mm幅のものが2つ見つかった。そのうち使いやすかったのがこちら「トンボ 修正テープPS2.5紫 CT-PS2.5」。
 
 

 もう少し細ければ・・・というのと、すぐに無くなりそうなのでコスパ的にちょっと合わない気が。が、さすがに一発でキレイに線が消せる。
 
 ちなみに、ホワイトペンや修正テープで予め線を消した状態の通帳はもしかしてATMでエラーが出て印字できないんじゃないかと心配したが、実際には問題なし。
 

 まぁしばらくはこの2つで様子を見つつ、他に良いものがあるか色々試してみたい。
 
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 とまぁ、このような小技も効果はあったのだが。通帳OCRがまたちょっと期待をもてる感じになってきているのは、そもそも使用するOCRソフトを変えたことが大きい。ずっと推していたe.Typistというソフトに限界を感じたのでついに見切りをつけたのだが、

 
 そのソフトとは・・・(つづく)
 

 

2014年2月8日土曜日

所得税青色申告承認申請書も手書きしねぇ



 国税庁その他公的機関のサイトなどで公開されている普通のPDFファイルをフォーム付PDFに変える、というのがマイブーム(死語)。

 素のPDFだと、印刷して手書き・・・は論外として、通常だとPDFリーダーの編集機能(タイプライター機能やテキストボックス機能など)を利用するところだが。あれは位置合わせなどが微妙にイラつく。フォームがあれば圧倒的に入力しやすいし、自動計算も可能。
 その気になればフォームへの入力データを取得して二次利用できるし、あるいは、エクセル上のデータをこのフォーム付PDFに流し込んで大量のPDFファイルを生成したり、など非常に便利。

 ただ、年末調整に必要な扶養控除等申告書などをはじめ様々なPDFファイルをフォーム付にしているが、慣れないせいもあってまだまだ効率が悪く、ひとつのファイルを作るのに結構な時間がかかってしまうのが難点。

 先日あるソフトを見つけ、多少効率的にフォーム付PDFを作成できるようになったので早速それを試したくなり、練習がてら「所得税の青色申告承認申請書」と「個人事業開業届」をフォーム付PDFファイルにしてみた。時節柄・・・ね。(自分自身は電子申請するのでこのファイルを使うことはないと思うけど・・・)

 所得税青色申告承認申請書 R1.pdf
 個人事業開廃業等届出書 R1.pdf

<2014/02/12 追記>
 入力内容をリセットするボタンを新たに設置(あまり意味は無いけど)


 所得税青色申告承認申請書 R2.pdf
 個人事業開廃業等届出書 R2.pdf


 まぁ、こういう文書なら入力量も少ないし計算項目もないので、わざわざフォーム付PDFにしなくても、という気もしないでもないが。

 元の文書では「該当する事項を○で囲んで~」とあるが、本ファイルでは「✔(チェックマーク)」を入力するようになっている。「○」も出来なくはないが入力のしやすさ優先で。○じゃないから受け付けられない、ってこともないとは思うが、さて・・・。

 ちなみに、例えば「有」か「無」のいずれかを選択するようなときは本来は「ラジオボタン」とうフォームを使用するのが適切なのかもしれないが。「○」という表現は出来ず「●」になってしまうし、一度●つけてしまったらいずれか一方に必ず●がついて消えないようになる点がキライなのでチェックボックスにしてみた。

 まぁとにかく、青色申告承認申請書なんてのは出すことに意義があるので、多少記載内容が違ってても大した問題ではないし、「青にして複式簿記の帳簿なんて作れるかな~?」なんて心配は出した後にでもすれば良いわけで、サクッと入力してとりあえず提出しておきたいところ。


 世の中から少しでも「手書き」がなくなりますように・・・(祈)


P.S
 印鑑もさ・・・電子印鑑で・・・いいと思うんだけど・・・。
 どうだろ・・・・・。





2014年1月12日日曜日

PDFのハイライト注釈部分のテキスト内容を取得する



 電子書籍が普及しつつあり個人的にも読書のメインはそちらに移行しているが、まだまだ対応していない書籍も多く、やむを得ず自炊(裁断・スキャンしてPDF化)したりもする。また、WEB上で公開される文書や各種レポートなど実務で使用する資料はPDF形式が多く、PDFファイルを読む機会はまだまだ多い。

 自炊本やレポートなど長めのPDFを読む際は重要な箇所や印象的な箇所に「ハイライト(ラインマーカー)注釈」をつけながら読んだりする。この機能自体はたいていのPDFリーダーにはあるはず。
 紙の時代にも蛍光ペンを引いたりしたと思うが、デジタルデータであればハイライト箇所に瞬時にたどり着くことが出来るし、間違えたらすぐ消せるし、色も変えたい放題だし、さすがに紙の時よりは便利になっている。

 で、ハイライト箇所の内容(テキスト)を一覧したり、その箇所をまとめてテキストファイルに保存するのも当たり前のように簡単に出来るんだろうと思いきや、意外にそうでもなかったのでまとめておく。(何か大いなる勘違いをしてるんだろうか・・・。)
 


◆ ハイライト箇所の内容の一覧


 PDFを読むツールとしてはAdobeReaderという無償ソフトが代表的なものだろう。Windowsはもちろん、Macや、iOS・Android用のモバイル版も用意されている。
 試しにWin版のAdobeReaderでハイライト注釈をつけてみる。
 
 
 上記の通り、ハイライト箇所が右側の注釈のリスト画面にまとめられ、ハイライト箇所のページ数や日時などが記録される。これらをクリックすれば瞬時にその箇所に移動できる。が、なぜこの画面でそのハイライトを付けたテキストの内容まで表示してくれないのだろうか。
 ハイライト箇所を瞬時に移動できると言ってもページ数と注釈日時だけじゃどこに何が書いてあったのかすぐに分からない。目的の箇所に辿り着くまで1個目のハイライト箇所からクリックしてみるというのもバカバカしい。

 なお、他にもPDF-XChangeViewerやFoxitReaderなど、PDFリーダーは山ほどあり、かなりの数を試したがこれらWin版のソフトはどれもダメだった。(ひとつだけ例外あり)
 

 では、Macではどうだろう。MacのPreview.appならオシャレにこの問題を解決してくれるんじゃないか、そう思い試してみた。
 
 
 最初の3つの注釈はWinのAdobeReaderでつけたもの。やはりテキストは表示されていない。が、次の2つの注釈はPreview.appでつけたもの。ハイライト箇所のテキスト全部ではなく最初の部分だけだが、趣旨的にはギリギリOKと言えなくもない。さすがMacや。と言いたいところだが、やはり縦書の日本語OCRをかけたPDFという条件が悪いのか、ラインマーカーの表示が崩れるというか何というか・・・。
 ちなみに一つ目は「すべてはひとつに通ずる。すべての人に視力を」、二つ目は「アラヴィンドは、専門的で高品質のサービスを無料で~(中略)~産まれる威力を証明するモデルなのだ。」まで引いたのだがこの有り様。雑過ぎるやろ。ウチの3歳の息子でももっと上手に線引けるわ。
 
 
 Win(AdobeReaderほか)がダメ、Mac(Preview.app)がダメ、ときて次はモバイルOSの方だが。結論から言うとこちらはあっさり解決した。まず、Androidの「Moon+ Reader Pro」というアプリ。無償版もあるが、PDFの閲覧機能は有償版のみのようだ。
 こちらのアプリではハイライトをつけるとその箇所が一覧できる。ま、OCRの精度はちょっと置いておくとして・・・。
 
 
 
 もうひとつ、「ezPDF Reader」(Pro版)というアプリでも可能だ。Free(Trial)版やLite版がどうなのかは不明だが多分OKな気はする。が、Androidの「ezPDF Reader」アプリだと、横書きのものは日本語OCRの自炊書籍でもOKだが、縦書になるとダメみたい・・・残念。
 
 iPhoneのアプリでは、まず有名ドコロの「GoodReader」、基本的にハイライト機能はあるものの、それを一覧する画面がそもそも見当たらず。また、通常のPDFなら普通にマーカーを引けるが縦書日本語OCRだとマーカーを引くこともできなかった。昔はさんざんお世話になったアプリだが・・・。
 
 次は「PDF Expert」というiOSアプリ。以前にもちらっと紹介したことがあるが、さすがに優秀でハイライト箇所がその内容とともに一覧できる。が、こちらも縦書日本語OCRが苦手のようでそもそもテキストをしっかり選択できない。横書日本語OCRなら問題ない。ただ基本的にちょっと重い。

 iOS版の「ezPDF Reader」は基本的にOKだが・・・詳細後述。
 

 このように、ハイライト箇所のテキスト取得に関してはモバイル用のアプリの方が優秀なのだが、やはりPCでPDFファイルを見る機会も多いので何とかしたいところ。
 で、先ほど「ひとつだけ例外あり」と書いたが、どうやらAcrobat(Std&Pro)はそういう機能があるらしい。普段AcrobatProを使ってるけどこんあ機能があるなんて全然知らなかったヨ・・・。
 
 
 上の画像の通り、環境設定画面で「選択したテキストをハイライト、取り消し線、下線の注釈ポップアップにコピー(X)」という箇所にチェックを入れるとOKのようだ。実にあっけなかった・・・。
 

 
 これで求めていた機能のひとつはPCでもモバイルでも満たされた。できればAcrobat(Std&Pro)だけでなくフリーのPDFのリーダーで実現したかったが。

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◆ ハイライト箇所の内容のテキストファイル取得


 次に、そのハイライト箇所のテキスト内容をプレーンなテキストファイルに保存出来るかどうかという点。ハイライトを付ける箇所は重要であり後で見返す可能性が高い部分なので、汎用性の高いテキストファイルという形式でも念のため保存しておきたい。OCRかけたものだと誤認識も多いのでその編集もしたいし。ハイライトをつける度に別途コピペして~というのはナシとして。
 
 例えば、AdobeReaderではハイライト箇所をまとめてfdf形式あるいはxfdf形式で書き出すことが出来る。が、これらのファイルはテキストエディタで開いても文字化けして使いものにならない。(データ量的に、やはりハイライト箇所のテキスト自体は取得できているのだろうか。一覧に表示されないだけで。)
 Acrobat(Std&Pro)だとそれ以外に「Wordに書き出し」という機能があり、これなら楽勝かと思いきや、「PDFがタグ付けされてません」とかいう意味不明なエラーが出てしまう。
 

 
 「注釈の一覧を印刷」や「注釈の一覧を作成」というメニューもあるが、これもちょっと求めてる機能と違う感じ。
 ということでAdobeのツールだけだと無理っぽい。
 ちなみに、MacのPreview.appもハイライト箇所のテキストは表示されるもののそれを一覧にしてテキストファイルとして吐き出す機能はなさそう。
 

 ではモバイルアプリはどうかというと・・・
 「Moon+ Reader Pro」(Android)、「ezPDF Reader」(Android&iOS)、この2つは普通にテキストファイルとしてエクスポート出来る。素晴らしい!!
 最初からこれらのアプリを利用してハイライトを付けたPDFだけでなく、例えばPC上のAcrobat(Std&Pro)でハイライトをつけたPDFでもOK。DropboxやGoogleDriveなどでファイルをモバイル環境へ共有し、これらのアプリで開けばハイライト箇所のテキストファイルを簡単に作成することができる。ということで、こちらの問題も解決。
 ※ iOS版「ezPDF Reader」は、バグなのか現在はDropbox連携はエラーが出て使えず。
 
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◆ 既ハイライト箇所(非表示)のテキスト取得


 例えば、今までAdobeReaderでハイライトをつけたPDFファルがあるとして、それをAcrobat(Std&Pro)や「Moon+ Reader Pro」などで開いてもハイライト箇所のテキストは残念ながら表示されない。「見えてないだけでテキスト自体は取れてるんでしょ?」とばかりに念のためテキストファイルとしてエクスポートしてみるが、やはりその部分のテキストは保存されない。

 じゃあ今までつけたハイライト箇所のテキストを取ることは出来ないのかというと・・・・iOS版の「ezPDF Reader」なら出来なくもない。Android版だとダメ。
 どういうわけか、iOS版の「ezPDF Reader」のみ、他のPDFリーダーでつけたテキスト非表示のハイライト箇所も表示されるし、もちろんテキストファイルのエクスポートも可能。
 

 
 ただ、iOS版の「ezPDF Reader」自体はAndroid版に比べると完成度も低い感じでバグも多く不安定。必ずしも100%取れるわけではないし、なぜかハイライト箇所のテキストがダブって表示・保存されることもあるので要注意だが。どうしても過去につけたハイライト箇所のテキストを取りたい場合には試す価値はあるかと。
 


 なお、今回サンプルとして使用させて頂いたのは、もはや私にとってバイブルと言っても良い「ビジョナリーであるということ」という書籍。勝手にあちこち引用しちゃって恐縮だが。紙の書籍とKindle版、両方買ったのでなんとか勘弁して欲しい。